トランプが、自国のフォードとかGMなどに口先恐喝をしてメキシコでの工場建設を中止させたのは、国内政治の問題として受け入れざるを得ないかも知れない。しかし、トヨタ自動車がメキシコに建設を予定している工場についても、ここで造られる自動車に高関税をかけるということを、具体的な政策レベルではなくツイッターで表明したと言うことには腹に据えかねるところがある。トヨタは米国内にも多くの工場を持ち多数の雇用を維持している。それを無視しての今回の発言には、日本政府も何らかの対応をすべきではないだろうか。メキシコからのトヨタ車輸入に高関税をかけて輸入を阻止しようとする場合、トヨタ車がおそらく多く使用している米国製の部品についても市場を小さくする効果を生むだろう。また、米国民の自動車の選択に介入することにもなる。トヨタは工場の建設計画を撤回するつもりはないという趣旨の反応をしてほしいものだ。トランプ氏は、これからの市場からの反応を見て、米国大統領に就任した後になると、あれはツイッターで一時的な感情を表明しただけだと強弁するかも知れない。これはNAFTAだけの問題だけではないはずだ。少なからず感情的な日記になってしまったが。
