効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

持続可能都市アムステルダム

オランダのアムステルダムは、人口よりも自転車の数の方が多いと言われるほどだ。自転車専用道路が縦横に走り、日常的に自転車を利用する市民が多い。アムステルダム市も市民にさらなる自転車の利用をするような施策を打ち出している。エネルギーをできるだけ使わないような社会を目指す動きは自転車に止まらない。同市では2025年には公共移動手段は全て電気を動力にするという目標を打ち出している。この目標達成のために、タクシーも電気自動車になっていくらしい。そして、旧式で排気ガスが大気汚染源となる自動車が市内に入るのを禁止する措置がとられ始めている。
さらにユニークなのは、市内で建設されるビル、建物向け素材の3分の一を、回収した資源から充当することを義務づける方向に向かっている。建物が古くなって取り壊されるときには、できるだけ再利用に回せるように壊すのだという。将来全てのコンクリートはリサイクルされた素材で賄えるようになるという。それによってコンクリート製造時に出るCO2を大幅に抑制できることになる。さらに、ビルを取り壊すよりも改修することを促進する施策を実施している。最もこの施策が働くのが校舎であるようだ。校舎の断熱が強化され、屋根には太陽光発電設備が義務づけられている。住宅の屋根に太陽光発電設備を2020年までに、現在の4,000から80,000にする計画を持っているが、課題はそれに適した屋根を持つ家が不足していることらしい。
廃棄物をコージェネレーション用に使うのを推進し、さらに、従来火力発電の周辺にだけ供給していた熱を、遠方にまで配管を設置して送り届け、全体のエネルギー効率を上げようとしている。地熱の利用も検討中。持続可能な市に向けたこの動きは注目すべきもののようだ。