効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光で発電する「ソーラー高速道路」、中国で世界初の稼働

以前にオランダで自転車道路に太陽光発電を敷き詰めるプロジェクトが開始され、順調に進展していることを書いたことがある。2005年のことだった。その後フランスでも実施されているらしい。ところが、中国が世界で初めて高速道路に太陽光発電を敷き詰める「ソーラー高速道路」を稼働させたということだ。中国のQilu Transportation Development Group(斉魯交通発展集団)社は12月28日、太陽光で発電する高速道路の試験区間・約2kmを山東省の省都・済南で稼働したと発表している。高速道路での実証に先立ち、2016年9月に一般道路の区間160mを使用して実証試験を行っていたが、その結果を基に、高速道路での実証に漕ぎ着けたという。「ソーラー道路」は、3層構造となっている。表面で太陽光パネルを保護する透明コンクリート層、太陽光パネル、土壌に含まれる化学物質などから太陽光パネルを保護する最下層の3層で構成される。太陽光パネルの総面積は5875m2、ピーク出力は817.2kWで、年間に約100万kWhの発電量を見込むとのことだ。実証区間では、高速道路の照明、情報表示ボード、融雪施設などの電力を太陽光で賄えるという。将来的には、電気自動車の充電、インターネットへのアクセス、道路交通情報などビッグデータの統合や解析といった広範囲な技術までをカバーしたいとしている。日本ではまだこのようなプロジェクトの発表はない。太陽光発電の設置数だけでなく、新技術についても日本が中国に追い越されているように思える。