効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

パリ協定発効

パリ協定が、10月2日にインドが批准したことはこの間日記に書いた。その時に発効の鍵を握るのがEUと述べたが、10月4日にEU議会が批准を承認し、10月7日にEU及び国内手続が終了しているEU傘下の7ヵ国が国連に批准書を提出することになった。これにより、世界の排出量の55%以上を占める55ヵ国の批准の発効要件を満たし、30日後に発効する。日本が今国会で批准するかどうかにも関心があったが、何の意味もないこととなった。
パリ協定は、平均気温の上昇を2℃未満に抑えることを目標とし、1.5℃未満を努力目標として掲げ、さらに、21世紀後半に温室効果ガスの排出量の実質排出ゼロを目指すとする歴史的な合意である。しかし、締約国が、パリ協定の目的や目標に沿った削減目標を掲げ、その削減目標を誠実に達成するための国内対策を立案・実施することが不可欠である。日本の削減目標は、先進国では最低レベルであり、早急に、2030年目標をパリ協定の目標に沿ったものに改訂する必要がある。2030年の電源比率は原発20〜22%、再生可能エネルギー22〜24%、石炭26%とされ、石炭火力は福島原発事故前の24%から増加させる計画エネルギー政策も根底から見直す必要がある。再生可能エネルギーの導入は、送電系統を少し強化するだけで大きく比率を上げることができるのだから。
老朽原発美浜3号機、5日午後に安全審査合格へされるのは言語道断。一方で、関西電力が大分で大規模風力検討/3.2万キロワットを計画しているという。その狙いはどこにあるのだろうか。