効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

潮流発電の動向

潮の流れを生かして電気を生む「潮流発電」が日本で採算が合う可能性があるとの調査結果を東北大などの研究者がまとめたということだ。海外メーカーの機材を国内の海峡で稼働した場合のコストを試算し、淡路島と四国の間の鳴門海峡では1キロワット時の電気を6円で生み出せるなどの推計値を出している。昔鳴門大橋を観に行ったとき、足下で渦を巻いて流れる潮の流れを観て、潮流発電ができるはずだと思ったのだが、やっとその実現性が見えてきたということだろう。鳴門海峡のほか、瀬戸内海の来島海峡ならば1キロワット時の電気を8円、本州と九州を隔てる関門海峡ならば10円で生み出せるという結果が出た。一方で、東北の津軽海峡など流速が遅い海峡では費用がかかりすぎ、実現の可能性は低いという。
英国の事例も最近知った。英北部スコットランドで、潮の流れを利用した潮力発電が本格的に始動する見通しとなっている。潮力発電事業を専門とする英アトランティス・リソーシズは9月中旬、計画中の世界最大規模の発電施設で用いる発電用タービンの組み立てを完了。近く海底に設置し、年内にも送電を始める予定だという。1基あたり1.5メガワットの発電能力を持つ4つのタービンの組み立てを完了し、業界関係者らに公開した。重量は1基あたり約200トンで、高さが15メートル、羽根の直径は18メートルに達する。漁業者との折り合いはうまくついたのだろうか。送電設備は既に建設済み。
韓国にも既に245MWの潮流発電が稼働しているらしい。そしてさらに3カ所が候補地に挙がっているという情報を貰った。写真を見ると、Sihwa Lakeという湖、多分入り江、の中間をせき止めて潮流を双方向で利用している。このような堤防を作るのは日本では無理だろうが、現実に稼働しているということだから参考になるだろう。