効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

IoT で発電所の効率アップ

いまやIoTという言葉が毎日のように紙面に出てくる。物のインターネットによって、税増装置など多くのものにセンサーが取り付けられ、それが捕まえるデータがリアルタイムでコンピュータシステムに送られて、大量のデータ処理が行われるのだ。何かの異常があればすぐに分かるし、データ分析をうまくやれば、どこにプロセス上の問題点があるかも分かるとされる。この技術が大規模発電所の制御に応用されることになった。
ゼネラル・エレクトリック(GE)はIT(情報技術)を駆使し、発電を効率化するシステムで日本市場を開拓する、と報じられている。発電所の各機器をインターネットにつなぐ「IoT」で監視し、異常の検知や休止期間の短縮を図る。10月に東京電力ホールディングスの火力発電所に導入。電力小売りの競争や原子力発電所の停止で火力発電所の効率化を迫られる各社の需要を見込むとのことだガスタービンや発電機といった機器にセンサーを取り付けてデータを集め、クラウド上で分析する。運転状況を常時監視してガスの燃焼を最適化し、機器の異常も素早く予知したり、検知したりする。これは全てコンピュータで制御されるから、膨大なデータ処理が行われることになる。先行導入した米国などでは発電所の効率を1〜3%改善できたという。日本の火力発電所で効率を1%改善すると年数億円以上のコスト削減効果が見込めるというから、東電がGE製タービンを使う全発電所で利用した場合、削減効果は年100億円を超える見込み。
だがこのシステムの基本にインターネットがある限り、外部から悪意のあるアクセスによって発電所が停められてしまうことも想定しておかなければなるまい。欧米では発電所ハッカーの手で停止されそうになった事例が幾つもあるというこら、諸手を挙げてIoTの導入に賛同することはできない。セキュリティー対応は当然しているというだろうが、それが破られている事例が最近多く報じられているのだから。