効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英国の原発新設

英国が原発の新設を認可した。この原発ヒンクリー・ポイントC建設の主体は中国となる。これについてロンドンタイムスが批判的な記事を載せている。想定される事故のリスク情報が組織的に隠され、事故の発生頻度などについての想定レベルが低すぎるというものだ。そして、福島原発事故レベルの問題が起きる確率は、認可にあたって想定されたレベルより遙かに高いとしている。まら、その建設コストについても、リスクが低く計算されているために、極めて低く見積もられているとの主張だ。事故に関わるデータはIAEA国際原子力機関)がとりまとめているが、タイムスの指摘に拠れば、過去の事故データが公表されていないという。IAEAに何かの意図があるという主張だ。内部で利害対立があって、どちらの顔も立てなければならないために、事故が大きくなる可能性については触れるのを怖れているとする。
もう一つ興味ある指摘をしている。中国では事故の内容が公表されるのは、起こってから何年も経ってからだし、輸出を促進するために事故関連の情報が公にならないように厳重な箝口令を敷いているとのことだ。IAEAはタイムスに対して、自分たちは、原発を規制したり促進したりする役割を持っているわけではなく、原発を運用する各国が、安全に、セキュリティーを高め、持続可能にしようとしているだけだ、と反論している。また、英国の原発担当機関は、タイムスの取材に対してコメントをしなかったという。今後の展開がきになるところだ。