効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

炭素繊維

炭素繊維は極めて強靱であるのに非常に軽い。そのため、自動車や航空機の軽量化に大きく貢献している。その貢献度は今後さらに高まるだろう。その世界市場の中で日本企業が占める比率は高い。東レがトップを占めていて、現状では約43%。積極的な投資で50%近くにまで高まり、2位との差がさらに開く見通しだと報じられている。この強靱で柔軟性の高い繊維が風力発電のブレードに使われるようになって、風力発電の性能と耐久性を大きく高めるようになっている。従来はガラス繊維強化プラスチックが主力だったが、炭素繊維強化プラスチックに置き換わるだろう。東レは2018年をめどに、炭素繊維の世界での生産能力を約2割増やす。低価格品を生産するメキシコ工場に約百数十億円を投資し、能力を3倍にする。風力発電の風車用に需要が拡大しているためだとする。低価格品を生産するメキシコ工場(ハリスコ州)は風力発電設備の風車向けが好調で、フル稼働状態が続いている。16年春に能力を倍増し、年産5000トンに引き上げた。需要や用途の拡大もにらみ2〜3年内に約1万5000トンまで能力を高めたい考えだ。東レの全世界での生産能力に占めるメキシコ工場の割合は従来の1割から3割に高まるとのこと。低価格品は見た目や品質にムラができやすいが、鉄に比べて重さが4分の1、強さが10倍という炭素繊維の特徴は変わらない。風力発電のブレードの耐久性と風を受ける効率の向上に貢献してくれるのは嬉しいことだ。