効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電の買取価格引き下げ

日本の自然エネルギーを高く買う固定価格買取制度で、これまで、太陽光発電が予想いじょうの設置量が伸び、またその価格が高く設定されていたために、その高い部分を負担する電力消費者の負担が大きくなるのが問題となり、次第に価格が引き下げられてきた。ところが、まだ日本では潜在量の開発が進んでいない風力発電についても、その電力を固定的に高くなっているのを引き下げようということになったようだ。これまで20年間にわたってキロワット時当たり22円(出力20キロワット以上)という固定価格で買い取っていたものが、来年度から1〜2円引き下げる。電気料金に上乗せされる買い取り価格を下げ、日本全体の経済負担が増えるのを防ぐということだ。年内にもこの価格の詳細が決定されることになっている。まだ日本の風力発電はまだ開発途上にあるような状況の中でこのような方針が出されたと言うことは、いまの設置認可を求める事業数の現状から見て、設置量がこれから急速に伸びると予想されるために、経済負担の増加に対する反発をおそれてのことだろう。しかし、その負担増によって地球温暖化が抑制できるならば受け入れるという意見もあり、環境問題対応へのパリ協定における日本の目標達成のためにも、このひき下げが意味するものを広く社会に理解させる努力が必要だろう。高いから下げるというだけでは政策的な決定とは言いにくい。