効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電とFIT

あるエネルギー関連雑誌で報じられてなるほどと思ったことだが、この7月から導入された再生可能エネルギーからの電力の固定価格買取制度(FIT)では、風力発電の事業性を高めることが難しいという。その理由は、発電規模の大きいものについては、環境アセスメントを行うことが昨年から義務づけられ、それには2〜3年という期間を要するため、アセスメントの結果が出た時点で事業性があるかどうかを現時点では判断できないからだという。事業性がはっきりしないとなると、銀行などの融資も得にくくなる。いま風力発電に適用されている買取価格は、20キロワット以上の規模のものの場合、23.1円/キロワット時を20年間維持するということになっている。この価格は3年先には確実に見直されて下がる可能性が高いから、環境アセスメントに時間がかかれば事業が成立するかどうかが不確かとなる。この固定価格買取が行われることを前提にして風力発電への補助金がなくなっていることで、いま風力発電の設置は大きく減速しているといわれる。風力発電だけでなく地熱発電なども同じかもしれない。現時点でFITが有効なのは太陽光発電と小水力発電くらいだろうか。仏作って魂入れずになったのかも。