効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

再エネ発電からの買取価格

設備コストが高いために発電コストが高い再生可能エネルギーを普及させるために、電力会社に固定価格で買い取らせる制度がはじまったのは2012年。買取が認定されると10年から20年という長期にわたって高く設定されたキロワット時あたりの価格での買い取りが保証される。太陽光発電についての価格設定が意図的に高く設定されたために、大型のものがブームのように増えた。そのため買取価格が毎年引き下げられてきた。しかし、太陽光以外のものについては殆ど変動がなかった。
このほど、この価格設定が来年度にも変更されるとのこと。陸上風力発電については20キロワット以上のものについて、これまでは20年間にわたって1キロワット時22円で買い取らせる条件だったが、2017年10月から初めて21円に下げる。小型の風力発電は1キロワット時55円に据え置く。毎年下げてきた太陽光発電は今後も値下げする。企業が手がける出力10キロワット以上の設備はいまの1キロワット時24円を17年度に21円に下げる。出力2千キロワット以上の大規模設備を対象に17年度に行う入札についても買い取りの上限価格を21円にする。出力10キロワット未満の住宅用は1キロワット時31円の現行価格を17年度に28円、18年度に26円に下げ、19年度は家庭の電気料金と同水準の24円まで引き下げる。小水力やバイオマス発電は数字が報じられていないが、一応据え置いて、再度検討するのだろう。
太陽光発電の新規設置が急速に小さくなるとは思えないし、風力発電が大きく伸びるとも思えない。どちらにしても系統強化コストが必要だから、送配電事業者とのコスト案分も検討すべきだろう。