効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本の風力発電

日本風力発電協会は10日、2011年度に国内で稼働する風力発電設備の能力(新規導入量)が、前年度比68%減の約8万2000キロワットになるとの予測を示した。下がるとは思っていたが設置量がこれほどの激減となるとは予想していなかった。この最大原因は今年固定価格買取制度が発足するというので、発電所建設の初期投資の3分の1になる補助金を打ち切ってしまうという暴挙をしたためだ。固定価格の具体的数字はこの7月に決まるため、一般的な予測としては12年度以降の導入量は拡大するというが、どれほど風力発電事業の収益性を出すことができるかは不明である。せいぜい2010年度の数字に戻れば良い程度ではないだろうか。電力事業がこれまで示してきた消極的な姿勢は少なくなるだろうが、風力発電導入には系統投資が伴わざるを得ないために、積極的にはなりにくいという側面もあるだろう。また、環境アセスメントを受けたりして設置が遅れて、設置実現が2013年度にずれ込むことも十分考えられる。以前に太陽光発電補助金を打ち切ったために世界一の座をドイツに譲ってしまったのと同じ誤りをしたのだ。ただし、日本の風力発電設置量は、世界で見ると15番目くらいだろうか。これがもっと下がる可能性がある。