効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

グリーン電力証書

グリーン電力証書は太陽光や風力などの発電所でつくった電気について、第三者機関の認証を得る仕組み。販売する電力量と同じ量のグリーン証書を確保すれば「再生エネ100%」とみなせるようになる。これを利用するか、夜も発電できるバイオマス発電や小水力発電設備を持たなければ、再生エネルギー由来の電力を供給するとは言えない。新電力のネクスエナジー・アンド・リソース(長野県駒ケ根市)はこの証書制度を利用して再生可能エネルギーを100%とする電気を来年1月にも売り出す。実質的に電源構成で再生エネが全量を占める家庭向け電気は初めてとみられると報じられている。供給力を確保するためネクスエナジーエナジーグリーン(東京・新宿)からグリーン証書を手がける事業を来月に買収するが、エナジーグリーンは全国のバイオマス発電所などと年間4000万キロワット時分の証書を発行する契約を結んでおり、この分を再生エネでつくった電力として販売できるようになる。エナジーグリーンは14年度に約2300万キロワット時分の証書を販売した。国内シェアは約13%で、大手電力などが出資する「日本自然エネルギー」(東京・品川)に次ぎ2位。このような制度の利用が欠かせないとすると、証書の価格も上がるだろう。それだけ販売する電力のコストも上がり、料金の安さで勝負はできなくなる。完全に自由化された電力市場に参入する新電力の数は多いが、再エネ由来の電力比率を高く維持できる事業者の数は少ないだろう。これから消費者の判断基準がどこに置かれるかによって、グリーン電力証書市場が広がるに違いない。