効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

廃炉

原子力発電設備もいずれは寿命が来る。普通の発電設備であれば、撤去していわば普通のゴミとして捨てることができる。しかし、原発はそういうわけには行かない。日本原子力発電は12日、敦賀原発1号機の核燃料を2024年度までに搬出し、33年度までに原子炉本体の解体を終える方針を地元の福井県敦賀市に伝え、関西電力も12日、美浜原発1、2号機(同県美浜町)を16年度から約30年かけて廃炉を進めていく計画を福井県の桜本宏安全環境部長に説明したと報じられている。原発の稼働年数は40年を基準に考えられている。ところが、廃炉になると、それと同じくらいの年数をかけないと廃炉にはならないのだ。老朽原発ではこの3基のほかに、既に九州電力玄海1号機(佐賀県)と、中国電力島根1号機(松江市)の廃炉が決まっており、九電は既に廃止措置計画を規制委に提出している。この期間、ここに別の原発を建設することなどできないだろう。ところが、政府のエネルギー政策を見ると、立て替えも数の中に入っているように見える。新設には地元の受け入れも必要なうえに、建設期間はといえば10年を超えるはず。増設と言うことも言われるが、既存の原発の横に新設するにはそれだけの面積の敷地が必要だから、それが可能な場所はほとんどないのではないかと思っている。新増設というのは言葉だけのものではないだろうか。