今日25日、関西電力は福井県高浜町の高浜原発3号機について、29日にも再稼働させると発表した。関電は原子炉を稼働時と同様な状態にして性能を確かめる「起動試験」を24日午後に始めている。規制委の保安検査を受けて問題がなければ、29日夕にも制御棒を抜いて原子炉を起動させる方針で、2月下旬には営業運転を始めるらしい。高浜原発3、4号機を巡っては、福井地裁が運転差し止めの仮処分を昨年4月に出したのだが、関電が異議を申し立て、地裁は同12月に処分を取り消し、再稼働できるようになった。全国の原発の再稼働はそのテンポが遅い。これでは2030年に総発電能力の20〜22%を原発で賄うという目標は達成できないだろう。古くなった原発を40年以上の稼働に延長したとしても間に合わない。送電系統を強化して、太陽光や風力からの電力をさらに受け入れるようにしなければ無理。そして、その方が地球温暖化防止に向けた総コストとしても引き合うだろう。世界的に太陽光発電や風力発電の発電コストが下がっているのに、日本だけが例外になっているのもなぜか考える必要もある。