効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

関電5月の値下げ宣言を取り消し

関西電力は11日、5月1日実施を表明していた電気料金の値下げを断念すると正式発表した。昨日この日記に書いたように、大津地裁が9日、高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めの仮処分を決定、値下げの前提だった同3、4号機の営業運転が見通せなくなったため、収益性の低下を恐れたためだ。2016年3月期の期末の株主配当も見送り、4年連続無配とすることも発表した。大津地裁の仮処分は、関電にとって全く想定外のことだったのは想像できる。普通ならば安全委員会からのお墨付きを得て稼働を開始した原発が、停止せざるを得ない司法判断が出ると予想できなかったのを責めることは気の毒な気もする。一方、この値下げ撤回が発表されたことに対して、この4月から営業を開始する新電力が対応した値下げをするとしていたのがどうなるか。無理矢理値下げを決断した新電力もあるだろうが、だからといって関電に歩調を合わせて値下げ撤回にはしないだろう。これを好機とみるところもあるだろうが、低い収益性に押し込まれたままになる所もあるはず。今後の自由化市場の予想もつけにくくなった。同様のことが東電管内でも起きるかもしれない。