効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

マイクロ水力発電

昨日午後、奈良市内で開催された「地域協同再エネ事業の実現を目指す」というテーマのセミナーに出席。地域未来エネルギー奈良が主催したもので、主たる内容は伏見工業高校の足立善彦先生が大きな役割を果たされた小水力発電の成り立ち、成功する要因などだった。山裾には幾つも水流があるが、それを利用して数十ワット程度のマイクロ発電をするプロジェクトだが、そのようなことができることを知ったその地域の人たちが中心になってプロジェクトを推進して、過疎地域の課題を解決する一つの方策にしているものが主なもので、キロワット規模のものはほとんどない。マイクロ水力発電であれば、水車を木で手作りし、地域の人たちが力を合わせて作るために、コストも外注で行うよりもはるかに低くできる。自分で手作りしているから、その後のメンテナンスも住民が自ら行える。系統につなぐことは考えず、安価な自動車用の鉛蓄電池などに蓄電して、LEDの街灯や害獣よけの電気柵の電源などに利用している。足立先生が強調されたのは、地域の人たちに小さな水力発電をやってみたいという意欲がまずあることが必要で、外部から持ち込まれたアイデアやプロジェクトは成功しないということだった。手作り、自転車の部品の利用などによって、トラブル対応も地域の人たちが対応できることによって、長続きさせることができるということだ。奈良は盆地であり、周辺には水流が幾つもあるし、南部は過疎への対応を迫られているところも多い。そういうところが、マイクロ水力発電が地域の人たちのエネルギーを集約するのに適しているのだということを改めて印象づけられた。