効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

石炭ガス化とCO2回収

化石燃料の中でもっとも価格が安いのが石炭であるため、いま日本で石炭火力発電所の新設がつぎつぎに計画されている。また、ドイツや中国、オーストラリアなども石炭に依存する率が高い。一方米国では、シェールガスの開発によって天然ガスの価格が下がり、同時に、連邦政府の施策で石炭を火力発電用燃料に使うのにブレーキが掛かり、既存の石炭火力も停止、廃止の方向が出ている。化石燃料の埋蔵量としては石炭がもっとも多いとされるが、それでも今の消費率からすると200年もしないうちになくなってしまうと言われている。だから原子力発電が必要だという方向もあるのだが、原発の安全性と同時に、使用済み核燃料の保存が数千年数万年の単位で行われなくてはならないことを考えると、石炭をガス化して、燃料に使った排ガスからCO2を回収する技術を開発する方が早く実現するのではないかと思う。ここ10年ほどで技術が確立できれば、後はコストの問題となる。最近では、CO2をメタン化して水素を作ったりする技術も出ているから、その技術開発に注力する方が地球温暖化阻止のためには有効ではないかと最近思うようになっている。水素社会の実現も言われているが、水素があればCO2から有機物を作ることは可能となる。その水素を再生可能エネルギーから作る技術も開発されつつあるから、このあたりの技術開発テンポを高める方が、原発依存を高めるよりも優れているのではないか。