効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

石炭火力発電所

石炭火力発電所の建設計画がこのところつぎつぎに発表されている。米国では厳しい規制のために閉鎖されるものが増えているというのに。ただ、日本の場合、輸入化石燃料の中ではもっともコストが安いことがこのようなことになっているのだろう。米国の雑誌を見ていたら、電力の貯蔵と、炭酸ガスの貯留技術の開発が今後の電力事業の行方を左右するという論評が出ていた。電力貯蔵については幾つもの方式が使われ、それぞれの特性とコストに見合った使われ方がされるようになっている。しかし、石炭火力発電所の将来は、排出される二酸化炭素の回収と同時に、その貯留技術が開発されないと、地球温暖化を促進することになるのが大きな問題となる。また、特に日本では、石炭火力の増強に見合った二酸化炭素の削減のために原発を再稼働しなければならないという圧力が高まるだろう。回収はいま実証段階を過ぎて実用化に入ったと理解しているが、回収した二酸化炭素を安定して貯留する技術、あるいは、二酸化炭素を原料として有用な有機物を作る技術はまだ具体像が見えていない。日本は石炭火力を増強することに起因する温暖化要因を除去する技術として回収、貯留の技術開発にもっと力を入れなくてはならないだろう。