効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギーのベストミックス

エネルギーの将来像について、盛んにベストミックスという言葉が使われるのに、少なからず違和感を持ってきた。ベストということは、その他は駄目という響きがある。しかし、本来これは電源構成の目標値とでも言うべきものではないか。この目標値を達成することが日本の将来像としてのエネルギー政策の実現のために必要なものだと考えるから、エネルギーミックスの目標値というような表現であってほしい。これしかないという決めつけをする理由も明確に示されていないため、原発を、寿命延長も含めて稼動させるためにベストなどという飾り言葉で修飾、ないしは、意図の隠蔽がされているように思う。6月1日に「長期エネルギー需給見通し」が固まり、ベストミックスは、再エネ22〜24%、原子力22〜20%、LNG液化天然ガス)火力27%、石炭火力26%、石油火力3%となったという記事があるが、長期エネルギー需要見通しに対応した電源構成の目標値という表現の方が一般にも分かりやすいし、柔軟な対応が可能となると感じている。今後のエネルギー資源価格の推移が想定と大きく変わったときには、ベストではないものを受け入れるという変な方向に行かざるを得ないだろう。エネルギー政策だけでなく環境政策も含めた大きな政策実現に向けて行動した結果が目標とどう乖離したかの反省はできるが、ベストから外れたという表現になれば、悪い方向に向かったという印象しか残らないのを怖れている。