効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大阪都構想の挫折

昨日発表された大阪市住民投票結果で、橋下大阪市長が標榜する大阪市特別区にする大阪都構想が僅差ではあるが否決された。結果としてはこれで良かったのではないかと思う。二重行政の解消という主張は理解できるが、大阪都構想が実現すれば大阪の力が回復するという主張の内容として肯けるものがなかったところに敗因があるのではないだろうか。そして、もし大阪都構想住民投票で受け入れられたとすれば、その移行期間に起こると予想される大阪行政の混乱は甚だしいものになったに違いない。大阪市の区割りを変更する行政手続きだけでも長期間かかるし、そのコストも膨大なものとなったはず。その犠牲を払っても大阪の力が回復するという保証はない。橋下氏が主張する大阪市をなくして特別区にすることによって、大阪府(都)は経済力、政治への影響力を大きく伸ばすことができる筋道が見えない。それを怖れていては何もできないという見方もあるだろうが、結論だけを声高に語る橋下氏のやり方に市民がついて行けなかったのだろう。一方では、これだけ均衡した投票結果が示されたことによって、大阪府大阪市の二重行政解消への政治力が生まれる事への期待感もある。そして東京にどんどん集中する力をどのように阻止するか、大阪の人達がさらに考えなくてはならないのだろう。