効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

オランダでCO2貯留が始まるか

オランダはガス事業の誕生の地。ガスパイプラインも縦横に走っている。同国のロッテルダムはヨーロッパ最大の港だが、その沖合に採取が終了したガス田があり、そこに石炭火力から回収した二酸化炭素を圧入するプロジェクトが始まるらしい。EUのプロジェクトでは北海の海底に貯留するというのが検討されていたが、二酸化炭素を回収するCCSプロジェクトが次々に失敗した中で、このロッテルダムのプロジェクトが有望視されている。パイプラインがベルギーとドイツにも結ばれているため、輸送に有利だし、港湾施設があるということは、タンカーで二酸化炭素を何らかの形で液化したものを持ち込むこともできる。ただ、コストがかかることは当然で、このCCSを利用することは、コストが安いという石炭火力の魅力をなくしてしまう。しかし、それはそれで温暖化ガスの排出を削減することになるのだから、CCSに対する政策的促進策を準備して、ロッテルダムで成功を収めてほしいものだ。日本でも石炭火力の新設が相次いでいるが、ほとんどCCSはなされていない。ただ従来のものより発電効率が高いということで認可されているようだが、それでは日本の恩田かガス排出削減目標は達成できないだろう。