効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■液体アンモニアの輸送

5月8日にアンモニアを燃料にすれば地球温暖化ガスであるCO2の排出がないことについて書いたが、この13日に電気新聞が報道しているように、日本郵船は12日、燃焼時に二酸化炭素(CO2)が発生しない燃料アンモニア海上輸送インフラに関して、ジャパンマリンユナイテッド、日本海事協会との共同研究に着手すると発表した。地球温暖化対策の機運が高まり、国内の石炭火力発電所ではアンモニア混焼の技術検討が進んでいることから、将来的な需要拡大を見据え、安定供給に向けた環境の整備に乗り出す。今後1年程度で、液化アンモニアガス運搬専用船と浮体式貯蔵設備の設計について、第三者機関からの認証取得を目指すとのことだ。

ここで残念に思ったのは、燃料アンモニアだけを使った発電所の設置を目指すのではないことだ。印象としては石炭火力の維持を図る電力業界からの要望に対応して、石炭火力への混焼だけにこの輸送船が利用されるのは勿体ない。というよりも、世界から非難を受けるのではないかとも思える。これは石炭火力にバイオマスを混入して、一見炭酸ガスの排出を減らしたかのような印象を与えてきたが、バイオマスも燃焼すると炭酸ガスを出すのだから、単に再エネとの位置づけを与えられているバイオマスを利用しているだけで、炭酸ガスの排出量は減らないということを隠している。

非効率な石炭火力は閉鎖するという政府の方針が出されたが、逆に言えば、高効率の石炭火力は稼働を継続すると言うことだ。高効率のものは建設年代が新しく、規模も大きいから、名を捨てて実を取った施策になっている。世界の流れに逆らったエネルギー政策だが、いずれ遠からず政策変更、石炭火力全廃をせざるを得なくなるように思える。

 

 

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