効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電力広域的運営推進機関

電力の送電網を全国レベルで管理するこの組織が発足してすぐ、その広域管理が有効に働く機会が出たようだ。8日は全国的に寒波が襲い、暖房向けの電力需要が予想以上に増えて、東京電力の発電能力が不足する可能性が出たのに対し、広域的な融通を行わなければ、電気の供給の状況が悪化する恐れがあると判断し、同日午後6時から3時間にわたって中部電力は60万キロワット、東北電力は40万キロワットを東電に供給し、東電はそれを受電するという指示を午後5時半に出したようだ。東電が他社から融通(応援融通)を受けるのは2012年11月以来2年5カ月ぶり。この前この新しい組織がどのように機能するかお手並み拝見的なコメントを書いたが、おーやるではないか、と思った次第。広域機関の指示に伴って会員間で電力を融通する仕組みに移行したことで、一般電気事業者間の融通を表す「需給相互応援融通」(供給力不足時)や「広域相互協力融通」(下げしろ不足時)という概念はなくなり、それらの総称である「全国融通」という用語も使用しないことになったそうだ。今回の動きによってこの組織の存在感は大きく高まったといえるだろう。