効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

直流ハウス

我が意を得たりというような報道記事を昨日読んだ。シャープと経産省は直流給電ができる住宅1棟の実験で、全て交流で給電する一般の住宅より約15%の省エネ効果を確認したという。住宅に取り付けた太陽電池で発電した直流の電気を、家庭内のコンセントに送るのだが、これを普及させるのには直流をそのまま使える電気機器を新たに商品化しなければならない。だが、今でも電気基の内部ではほとんどが直流を使っているのだから、入り口の所を手直しすれば済むものがほとんどだろう。住宅で15%の電力消費の削減ができるというのは、自分が予想していたような良くて6〜7%という数字よりかなり大きい。これは需要端での消費だから、太陽光発電燃料電池のような分散電源は別として、いま集中型大規模発電所から送られてくる電力を使う場合を想定すると、そこの発電効率が40%とすれば、そこでその住宅向けの電気の発電に使われる化石燃料の30%相当分以上を削減できることになる。直流への切り替えは電気の配線から見直さなければならないので、10年単位の時間が切り替えには必要かも知れないが、長期的なエネルギー供給方式への転換に向けた政策や規準を作れば、案外実現は着実に進むかも知れない。住宅や建物に電気を配る配電線の変圧器のところで交直変換させれば直流供給は可能だし、その変換ロスは半導体ベースの技術で行えば小さい。課題は直流を直に使う機器がどの程度市場を獲得できるかだろう。いずれにしろ、自分が絶えず言ってきた直流の利用が日の目を見そうなのは嬉しいことだ。
東京での仕事を終えて帰宅したら、丁度高校野球の決勝戦が終わったところで、敦賀気比高校が優勝していた。表彰式をテレビで観ていたら、なぜか分からないが胸に迫るものがあった。若者のひたむきさに感動したのだろう。