効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

スマートハウス実証実験

この頃スマートハウスという言葉がよく新聞などに現れるようになった。住宅のエネルギー消費機器を制御して、全体のシステムとしてCO2の排出が少なくなるようにしようというもの。これまでは、住宅メーカーや電気機器メーカー、あるいは電力・ガス業界がモデルハウスを造って太陽光発電をつけたり、燃料電池をつけたり、オール電化を前面に出そうとするものが中心だった。
今日の日経新聞に、「福岡スマートハウスコンソーシアム(代表:スマートエナジー研究所)は2010年6月3日,自律的な電力供給の制御システムを構築し,二酸化炭素(CO2)排出量の削減や省エネルギー化を図るスマートハウスの実証試験を2010年9月から開始すると発表した。試験は福岡市と共催で進める。まずは2011年3月まで実証試験を実施し,成果を公表したいとしている。具体的には,福岡市東区にある福岡アイランドシティ内にある2階建ての戸建て住宅で実証試験を実施する。住宅には発電用に太陽電池と小型の風車を,蓄電用にリチウム(Li)イオン2次電池を設置する。太陽電池と風車,蓄電池間は直流で配電し,双方向DC-AC(直流−交流)コンバータを介して系統電源や家庭内の家電とつなぐ計画である。」と出ている。
このスマートエナジー研究所を主催する人が知人だったのですぐに記事が目に留まった。自律分散制御でないといろいろな特性を持つ機器の最適制御はできないと主張する人で意気投合したのだった。また、主として直流を住宅で利用することを考えているのも同感している。系統との接続について、この人は太陽光発電インバーターの専門家だから、何か新しいことを考えてくれるのではないかと期待している。今回のコンソーシアムの最大の特徴は,電源制御システムのために必要な構成品を複数の専門企業が供給することだから、他の実証試験とはかなり色合いが違う結果が出るだろうと思う。
福岡周辺には、燃料電池の実証、水素社会の実現計画など、今後の低炭素社会を目指したプロジェクトが進行している。また一度訪問してみたいものだ。