効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電屋根の住宅

大手住宅メーカーが屋根に太陽光発電パネルを乗せたものが標準仕様となった住宅を相次いで販売し始めている。これに燃料電池や小型家庭用コージェネを設置して、太陽光発電からの電力をできるだけ多く系統に流して売れるようにしたものも商品として定着したようだ。
既築住宅の屋根に太陽電池パネルを乗せるのは、本来そのようなものを乗せることを想定していないのだから、補強とか雨漏り防止とか、経験のある施工業者が扱わないと、住宅の本来機能を損なう可能性がある。それに対し最初から太陽電池パネルを屋根に乗せる場合、このパネルは屋根材として認定されたものが設置されるから、住宅構造として組み込まれている。そして、ここで太陽エネルギーを吸収するから断熱構造が強化されることにもなる。
もう一つの着目すべきことは、太陽電池の価格が大きく下がってきたこともあって、住宅価格の中に組み込みやすくなり、高級住宅としての総価格に吸収されてしまう。この住宅を購入した人は、太陽光発電を後から取り付ける人ほど特別なお金を払ったという感覚はなくなるだろう。それだけ太陽光発電の普及障壁を引き下げる効果があると思う。このような住宅が標準化した後に来るのは、蓄電池を取り付けることも標準仕様となる可能性がある。そうなると住宅内は全て直流となり、直流を使う家電機器が商品化されるだろう。蓄電池の性能が安定して寿命も長くなり、価格がそこそこ安くなると、太陽光発電燃料電池などの自家発電、蓄電池に組み合わせで、電力会社からの電気を使わないようにするシステムが普及し、それが社会的にも評価されるようになるかもしれない。ゼロエミッションハウスといわれる住宅の究極の姿はこのようなものになると思う。電力会社はこれにどう対応するだろうか。