効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の温暖化ガス削減策

オバマ米政権は運転中に温暖化ガスを出さない風力発電を主要電源と位置づけ、2050年に全電源の発電能力の35%にあたる約4億キロワットに引き上げる。欧州に比べ出遅れていた洋上風力も強化する。米風力発電ディープウオーター・ウインドは米国初の洋上風力発電所の建設を米東部ロードアイランド州沖で始め、16年秋にも稼働する。また、連邦政府機関の温暖化ガス排出量を2025年に08年比で40%削減すると発表している。政府機関は米国内でエネルギー消費が最も多い組織で、率先して省エネに取り組む姿勢を示したものだ。政府保有車のうち電気自動車やプラグインハイブリッド車などの割合を増やし、政府庁舎のエネルギー使用量を年2.5%ずつ減らすほか、25年までにエネルギー消費の30%をクリーンエネルギーでまかなう計画だという。大手企業もこの方針に対応した施策を発表している。IBMはエネルギー消費に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を20年末までに05年比で35%削減し、再生可能エネルギーの活用も全消費電力の20%に広げるという。また、GEは省エネ技術や環境製品への投資を拡大。各社合計で20年までに500万トンの温暖化ガスを削減する。このような具体的な数値を示した行動を取り始めた要因の一つは、今年末にパリで開催される気候変動会議(COP21)でリーダシップをとるためだろう。エネルギー消費が急増している中国も具体的な目標を示している。日本はまだ具体的な数字を出せる段階ではない。COP21で大恥をかかないようにしてほしいものだ。