効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カネカの太陽光変換効率、世界最高28%に

太陽光発電素子の太陽エネルギー変換効率の上昇に関するニュースが相次いでいる。コストが大きく上がらなければ、非常に魅力的な技術開発となる。カネカが太陽光を電気に変換する効率が世界最高の太陽光発電技術を開発したそうだ。変換効率は28%で、現在量産されている高効率パネルより4割以上高い。大型レンズで集めた光を波長ごとに異なったパネルに照射して効率的に発電するという方式だから、コストは平板の素子を並べたものよりも生産コストはかかるだろうと推察できる。カネカによると、現在はパナソニック製パネルが発電効率で25.6%と、民生用で世界最高だが、現在主流の発電効率20%弱のパネルを使う場合と比べ、同じ日照条件なら発電量を4割以上増やせるという。ただ、フレーネルレンズを使って集光するという方式は、かなり前から採用されていたが、やはり構造が複雑になるだけに普及しなかった。標準的な方式として普及するかどうかは、高効率が高コストとならないことにかかっている。カネカの太陽光発電セルは半透明のものだったと記憶しているが、価格競争の激化により2014年3月期に太陽電池事業で91億円の特別損失を計上している。今回の新技術が起死回生のものとなるか、期待しながら見守ることにする。