今日午後、近鉄奈良駅すぐのところにある奈良経済倶楽部の大会議室まででかけた。表記の会議の議論を聞かせて貰うためだ。家を出た時、太陽が照る中で雪花が散るという寒さで、この冬もっとも奈良市としては寒かったのではないか。だが、会議室は50人近くの参加者で一杯。奈良県内の低炭素に向けた動きについて、最初、奈良県エネルギー政策課と農村振興課の方から説明があり、続いて、東吉野小水力発電建設に取り組んでいる(株)東吉野小水力発電の代表者から具体的な建設場所と計画の進捗の説明、ソーラーシェアリングの具体例について(一社)奈良県太陽光発電普及促進協議会幹部からの説明、そして、現在稼動している吉野木質バイオマス発電所の概要についての話を聴いた。どれもこれまで良く聞かされた将来計画ではなく、実際のプラントの建設、運営について教えて貰えたのは非常に有り難かった。その一つ、ソーラーシェアリングの説明で、植物には育つに必要な太陽光の強さに大きな違いがあることは知っていただけの自分の知識に、具体的な植物の名前を知ることができたのは面白かった。ソーラーパネルを透過する太陽光の量が少なくても育つ、あるいは、その方が良いものに、椎茸、蕗、ミョウガ、レタス、ミツバ、ミント、茶(抹茶、玉露向け)、草花の花弁があり、比較的太陽を必要とするためにソーラーシェアリングには向かないものとして、スイカ、トマト、里芋、キュウリなどが上げられていた。作物ごとに、これ以上の光量は光合成量の増大に貢献しないというレベルがあって、その植物の光飽和点と言うそうだ。光飽和点の低い作物にとっては、通常の日射量は過剰であり、その過剰分を太陽光発電に分け与える(シェア)だけなので、その種の農作物の生育に悪影響はないのだという。日常口にしている作物も入っていることを具体的に知ったことは初めてで、良い勉強をさせて貰った。1時半から5時まで、充実した時間だった。