効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水素による電力貯蔵

東芝は水素を使い電力を大量貯蔵するシステムを2020年にも実用化するということだ。東京オリンピックが開催される年までにということだから、それほど先の話というわけではない。水を電気分解していったん水素にし、必要に応じ燃料電池で酸素と反応させ電気として取り出す技術にめどをつけたと報じられているが、その燃料電池の発電規模はどのくらいのものだろうか。いま同社が商品化しているエネファームクラスのように小さなものであれば、この水素の利用とのマッチングをとるのは難しいだろう。しかし、既存の蓄電池に比べ電力を長期に大量保管しやすく、設置・運用費は半減できるという。川崎市内に今春、水素貯蔵の小型実証設備を設置予定で、まず1万世帯が8時間使う電力に相当する4万キロワット時を蓄えられるシステムを提供するそうだが、その供給先には燃料電池自動車も入っているかもしれない。災害時の非常用電源として自治体などの利用も見込んでいるようで、350キロワット時の電力を貯蔵する小型実証設備を15年春に川崎市内に設置、太陽光発電と組み合わせ公共施設の非常用電源などに活用する計画だという。水を電気分解して作った水素を燃料電池にというのは、技術的には可能という程度の理解だったが、世の中の動きはかなり早いようだ。