効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

NAS電池

名古屋市に建設されるスマートシティーに、日本碍子NAS(ナトリウム・硫黄)電池が設置されることになった。NAS電池は2011年9月に高温の溶融物が漏れ出す火災事故を起こしたために営業活動を停止していたが、今年の夏から営業を開始していたと報じられている。この電池は少なくとも500kWクラスの大きさがあるから、地域に於ける系統制御に向けて、単なる実証テストではなく、商品として大型電池が利用される始まりだという感じがする。この大型電池によって太陽光発電などの電源からの出力変動を吸収し、系統の安定化を促進できる。このスマートシティー推進の中核に東邦ガスがあり、ガスコージェネレーションからの電力と熱がこの地域で利用されることになっていて、二酸化炭素(CO2)排出量を1990年の半分以下に、区域全体のエネルギー消費量も約4割削減する計画になっている。非常用ではなく、常用の大型蓄電池の利用がいよいよ始まったという感じがする。エネルギーの地産地消に向けた動きが各地に見られるが、このシステムがインパクトを与えることになるのではないか。