効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

系統設置の大規模蓄電池

韓国LG化学が米SCE(サザンカリフォルニア・エジソン)に大型蓄電池を納入したと報じられている。カリフォルニア州は電力事業に大型蓄電装置の設置を確か義務づけたはず。必ずしも蓄電池でなくてもよいが、変動する自然エネルギーへの対応に蓄電池を使うのがやっと本格的に始まったなという感じがする。これまで選択肢の優先度としては低かったのだが、設置の自由度が高いために、コストは無視せざるを得なくなって来たようだ。同州の原発が2基廃炉となることが決定され、今年の夏には計画停電をせざるを得なくなっているから、この蓄電池導入の方向は高まるかもしれない。日本碍子のNaS電池も同じような規模がイタリアに輸出されるようだし、おそらく中国からも大量の輸出が始まるだろう。系統をこれまでの制御方法だけでは送電の不安定化が防止できなくなったのがはっきりしてきた。
欧米でのスマートコミュニティープロジェクトも本格化しつつあり、ここでも蓄電池が有力な制御手段になりつつある。日本のスマートコミュニティースマートハウスプロジェクトでも大量の電池が使われつつある。次第に蓄電池コストが重要な問題となり、種類や制御の仕方が全面的に見直される可能性もある。米国ではカリフォルニアとニューヨーク州、欧州ではドイツが積極的に対応するだろう。ドイツは南北を結ぶ系統増強が難しいのを何とか補いたいというのが現実ではないかと思っている。