効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

*東邦ガスエネファーム マンション全265戸

東邦ガスが、同社が開発を進めている名古屋市の再開発地区「みなとアクルス」内で三井不動産子会社が販売するマンションの全265戸に、家庭用燃料電池システム「エネファーム」700ワットが採用されると発表している。家庭用燃料電池には2種類あるが、固体酸化物型燃料電池のタイプSのようだ。これは発電効率が50%を超え、排熱を給湯暖房に利用すれば90%近い総合熱効率となる。

タイプSこれだけ多数の設置は珍しいことだが、新築マンションの場合には、太陽光発電を各戸に着けることはし難いので、これからは燃料電池になるのだろう。今回の物はもう一つ興味ある方式となっている。全体を発電群として運用し、みなとアクルスのエネルギー供給を一括管理するエネルギーセンターを通じて、町全体で電力融通するという、先進的なシステムを全国で初めて導入するとのこと。既に大阪ガスがやっているように、各家庭で消費しきれない電力を東邦ガスが買い取る方式となる。まち全体で行われるこの取組みは、スマートタウン内での地産地消に寄与するシステムとして先導的であると評価され、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択されている。

このマンションは近辺が停電しても電力は継続して供給されるはず。北海道での広域停電の後、このような地域分散型エネルギーシステムに関心が高まっている。