効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

HVDC(高圧直流送電)

韓国の珍島と済州島を結ぶ高圧直流送電システムが、稼働を始めたとのことだ。30万キロワットの第1期は1997年に操業を開始している。今回の第2期は40万キロワットとなっている。仏アルストムが納入した。済州島は韓国本土の南100キロメートルに位置し、以前は独立した電力系統だったが、今回のHVDC稼動で、本土と双方向の送電をすることができるようになった。韓国はスマートグリッドの実証を積み重ねて、その技術を世界に売り込もうとする政策を推進しているが、これもその一環だろう。済州島で増加している風力発電太陽光発電からの電力を本土に送れるようにしているのだが、何度もここで述べているように、どうして日本でこのような試みがなされないのだろうか。現時点の新規設備では、日本のHVDC設置は北海道と東北を連携する容量を増やすことと、東電と中部電の間の周波数変換増強で陸上に使われるだけだ。アルストムの納入価格を知りたいところだが、情報が得られない。島が多い日本で、これから再生可能エネルギーの導入を促進する施策の一つと位置づけできないのだろうか。政府の実証試験は全て蓄電池の利用のようだが、一つくらい本土との接続を試みてほしいと望んでいる。これから始まる電力供給構造の変化とも関係するかもしれないが。