効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

離島の電力供給

九州電力は全体としても新しく太陽光発電を受け入れる余地が少なくなっており、中国電力へ電力を逃がす連系線の容量も遠からず一杯になってしまうそうだ。一方九州電力には離島が多く、ほとんどが九州本土とは送電網がつながっていないので、島だけに供給するための発電機を備えている。そのような離島の数が30ほどらしい。その発電機はその多くがディーゼル発電機で、燃料を本土から運んでいるので、その発電コストは高い。だが、九電の供給範囲として登録されている場合、本土と同じ料金となるから、九電にとっては逆ざやとなる供給区域を多く持つことになる。この離島にも太陽光発電が設置される件数が増えているのだが、本来なら昼にフル稼働するはずのエンジン発電機は、太陽光発電からの電力が増えるために部分的な稼働しかできなくなり、効率も落ちるし故障も多くなると報じられている。そのため太陽光発電の接続数を制限しているが、この状況は蓄電池の設置によって発電機の一部を代替させ、太陽光からの電力を蓄電する方が経済性も出るかもしれない。また、建物に設置される太陽光設備には、蓄電池を設置することを義務づけ、そのコストの一部を九電が負担するという方式の導入も考えられる。いまどこかの島で実証試験をしているが、それは大型電池の系統設置のテストであって、建物に分散設置される蓄電池を分散制御する方式のテストはまだ行われていないはずだ。離島はこのシステムの導入を前提にした実証試験をするのが望ましいと思う。