効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の住宅用太陽光発電

米国で屋根設置型の太陽光発電が増加を続けている。2012年の初めに400MWであったものが、2014年末までに1,000MW(100万キロワット)になるようで、これから年に100万キロワットのペースで増加すると予測されている。米国では日本や欧州のような再生可能エネルギーの固定価格買取ではなく、ネットメータリング制度で、余剰分だけメーターが逆転する形で返ってくる制度だ。だが、これだけ増えると、それを系統に受け入れる義務を課されている電力会社は、受け入れに必要な設備対応に金がかかるにもかかわらず,収入は減るということになり、対応を間違うと事業自体がなりたたなくなる。そこで、電力事業は新しいビジネスモデルを作らないと維持できないという論が高まり、そのような探索をする会社も出ている。電力の販売モデルではなく、何らかのサービスを売る事業モデルを行おうというものだ。監督当局に買取義務をなくするよう働きかけているところもあるが、受け入れる州はいまのところなさそうだ。さらには、蓄電池との併用で、電気は全て自給するシステムも次第に普及している。この状況を見ると、日本でいま問題となっている世界とは異なっているようだ。太陽光発電パネルの価格が下がり,変換効率が上がるのは確実だから、自給モデルは日本でも普及を始めるだろう。その時に、自由化後の電力事業はどのようなビジネスモデルを確立するだろうか。