効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

昨日の日記へのコメントに向けて

昨日の日記にコメントをいただいた。「元々、分散型電源に移行すれば、需要場所の近くで発電するので、高価な送電線が削減できるという議論があったと思います。差し引きで考えれば、送電線は減るのではないでしょうか?」というもの。これまでの集中型大規模発電所(火力、原子力、大型水力など)は、需要地から離れたところに建設されるのが多かったので、延々と高圧送電線を設置しなければ送電できなかったのは事実。しかし、分散型電源に移行しても徐々に増えるので、大規模発電所がすぐ不必要になるわけではない。また、大型風力発電の場合には、新規に送電線を既存の高圧幹線へ新たに接続する必要があり、その送電線は長距離になる場合もある。また、既存の高圧送電線の容量がこれまでの需要を賄うだけで一杯であれば、増強なり新設なりをしなくてはならないだろう。言われるように、分散型電源に移行してその規模が大きくなれば、その分地域での電力需要が減ったことになるため、これまでの送電系統を構成していた送電線の利用度が減って、送電損失も少なくなり、老朽化も防ぐことができるのは確かだと言われている。ただ、太陽光発電と違って、大規模風力発電の場合には,需要地から遠いところに建設されることも多いようなので、このための送電線はどうしても必要となるはず。東京都が都心の架空線を東京オリンピックまでに地下埋設にするという方針を出しているようだが,電力会社にとってはメリットの無い話になるものの、これが可能だと言うことになれば、観光地などの新設送電線を地下埋設にするのは非現実的なことではないかもしれない。コスト比較を明確にしてほしいと思っている。