効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

室温超電導

7月5日に、高温超電導で電車の架線に給電するテストの成功を述べたが、高温というが、何も数百度などという温度ではなく、ヘリウムが液化する温度よりも高い温度で液化する窒素を使って超電導現象が起きる電線材料があるために、ヘリウムより高温という意味で、このような表現方法がとられている。その後、室温(常温)で超電導状態になる素材の開発の成功が報じられたことがあったが、実現はしていない。
その常温超電導に、長崎総合科学大学の加藤貴准教授らは、電気抵抗がゼロになる超電導が室温でも生じる可能性があることを理論計算で求めたという報道記事を見た。試行錯誤で材料を開発してきたのがこれまでだが、計算では、電気が全く流れない「絶縁体」から不純物や欠陥を完全に取り除けば、電子が最も流れやすい超電導になるということを見出したようだ。ダイヤモンドなど数種類の物質で実現の可能性があるとみている。これが実証されたとしても実用化には長期間を要するだろうが、電線の抵抗がゼロになれば、通常の電線だけでなく、極めて有効な蓄電装置ができ、高温超電導の蓄電装置は既に実用化の段階にある。電気を注入すれば、抵抗がないために電気は流れ続けるために蓄電ができる。冷却不要となればそれに消費される電力がなくなる。僅かではあるが期待を持っている。