今日の午前中は日差しが夏を思わせる強さだった。郵便物を出しがてら散歩していると、電気メーターが2つ付いているお家があり、屋根には太陽光発電がのっかっていた。電気メーターの一つには、余剰電力計という表示があり、盛んに回っていた。売電、すなわち逆潮、をしていたのだ。それを見て、インドにモディ首相が選ばれて、インドの人々が年中電気を使えるようにするという公約を述べていたのを思い出した。インドは火力発電の燃料は殆ど輸入に頼っていて、経済成長と人口増加によって電力消費量は急増している。ここへこの公約を実現しようとすれば、輸入依存がますます高くなる。インドでは従来風力発電の設置に力を入れていたが、最近は太陽光発電が急増中だし、太陽熱発電も設置が増えている。太陽熱発電は、集光した太陽熱の高温を使って蒸気発電をするのだが、インドでは融点の高い溶融塩に熱を吸収して保存し、夜も発電させる方式が普及しつつある。インドが世界で太陽エネルギーの利用ではトップになるのは時間の問題だと言われているのも分かる気がする。だが、都市周辺郊外に住む人の40%にまだ電気が使えない現状からして、新首相が公約を達成するにはかなりの時間がかかるだろう。そして、新設される送電網の制御も、欧米先進国や日本とは異なった方式で自然エネルギーを受け入れるようになるのではないか、これが新しいビジネスモデルを生み出すかもしれないとも思う。原子力発電の増設も当然視野に入るだろうが、反発も大きく政治リスクも大きいため、自然エネルギーへの依存に向かうのではないだろうか。