効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ダイワハウスのエネルギー自給自足ビル

大和ハウス工業は、佐賀市内に電力を自給自足するオフィスビルを竣工した。同社の新しい佐賀支店として3月から使用しショールームも兼ねるとのこと。この大和ハウス佐賀ビル」は、経済産業省が実施した平成29年度「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業」に採択された建築物だ。屋上に設置した330枚の太陽光パネル(83.2kW)で発電を行い、リチウムイオン蓄電池と組み合わせたシステムで電力会社からの買電に依存しないオフィスビルの実証実験を行う。悪天候で2〜3日発電できなくても問題なく、最大1週間分ほどの蓄電が可能というが、75kWhの蓄電池を使っている。試算によると、井戸水や太陽熱を利用した空調システムなども導入したこともあり、同規模の基準建物に比べ電気代を年間約600万円削減できる。直流から交流方式に変換する必要がないため、電力のロスを約8%軽減できるのも特長だとしているが、建物内の電気機器を全て直流仕様にしたのだろうか。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の段階的な価格低下に伴い、売電よりも自己消費する方が得と考えてシステム開発を進める。太陽光発電の設備コストの低下を見越した実証試験だろう。これからは、このようなエネルギー自給自足ビルが増えるに違いない。