効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電が系統の安定性を高める

米国の再生可能エネルギー研究所が風力発電について興味あるプレス発表をしている。系統に接続された風力発電は、送電系統の安定性・信頼性を阻害するというのが常識的に考えられていたのだが、有効電力の出力制御をすることで周波数制御もできて系統の安定性を向上することができるという研究成果を出したのだ。風力発電で有効電力制御をすることは、経済性も出るし、それが良く言われるようなタービン損傷を与えることもないそうだ。これまで風力発電からの電力が系統信頼性を上げるように制御できるなど、ある意味で非常識だった。これを覆す研究結果が出たことになる。同研究所とEPRI(電力研究所)、コロラド大学が研究を担当したもの。米国には50%以上が風力発電からの電力が供給されているところがある。風力発電が従来型の発電設備と同じように、系統制御に貢献するとすれば、このような地域には大きな福音となるかもしれない。日本もこの研究成果を導入することが可能だとすれば、風力発電規模を拡大することができるのではないか。