効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電の接続量限界

九州電力は26日、風力発電設備の接続済み、承諾済みおよび接続契約申込量の合計が25日時点で同社の接続可能量(30日等出力制御枠)の180万キロワットに到達した、と発表した。このため、26日以降の接続契約申し込み受け付け分については、無制限・無補償での出力制御に同意することが前提となる。これ以前に契約したものについては、720時間(30日)までを上限として出力を抑制させられることになっていたのが、今後はその制約が無制限になったのだ。同じ内容のものを東北電力は2月3日に到達したと発表している。太陽光や風力発電がフルに稼働して、火力発電などで出力を絞っても、需要よりも発電量が大きくなる予測のときに出力制御が行われる。風力発電事業者は固定価格買取制度によって発電量に見合う電力買取をして貰うことによって事業運営を行うのだが、この出力抑制が行われると、事業が成立しなくなる可能性もある。米国のカリフォルニア州ではこの状況がもっと進んでいるために、州政府は電力事業者に可成りの規模の蓄電量を確保することを義務づけている。日本の場合この義務付けはないから、当面出力抑制で総発電量が系統容量を超えて停電などにならないようにする。ここでいつも疑問に思うのだが、今は送電系統の管理が全国レベルで行われるようになっているのだから、中国電力東京電力が余剰分のなにがしかを受け入れることも可能な筈。それも条件に入れた出力制御なのだろうか。従来の電力事業単位に枠が定められているのは、隣接する送電網を利用していないように見える。従来の電力事業者間の接続容量が小さいと言うことは分かるが、東と西に区分して、日本全体での対応をしているのかも情報公開してほしいものだ。