効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

送配電系統に蓄電システム

カリフォルニア州では、公益事業委員会がユーティリティーに対して2020年までに130万キロワット相当の蓄電設備を持つようにとする目標を設定した。これは必ずしも大規模蓄電池だけを意味するのではなく、揚水発電や空気の圧縮、氷蓄熱なども含めたものだが、カリフォルニアでは夜に風がよく吹くことも多いし、太陽光発電の設置規模も急増しつつあるからだろう。他の州でも蓄電設備設置プロジェクトが増えつつあるらしい。この中に電気自動車の蓄電池が利用されるのはまだ先だろうが、いずれは地域内での需要変動を平滑化するのに有効なものとして制御されるようになることは確かだ。
日本では風力発電の設置規模がまだ小さいから蓄電が重要になってはいない。日本全体で2013年末時点の国内風力発電導入量の累計は266万1000キロワット。日本風力発電協会によると、2013年度に国内で新たに稼働する風力発電設備は前年度比15%減の7万3000キロワット(発電能力ベース)になるとの見通しだ。日本では風力よりも太陽光発電からの電力を蓄電する必要性が出てくるかもしれない。この場合、大型の蓄電池よりも、設備ごとに取り付けられる蓄電池が重視されることになるのではないか。そのコストを誰が負担するかが問題だ。