効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電の普及に転機

日経新聞の調査によれば、太陽光など再生可能エネルギーの売電事業に対する主要企業の投資額が、2014年度に前の年度に比べ14%減の約2237億円となる見通し。その減少の殆どは太陽光発電、それもメガソーラーに対するものだろう。元々太陽光発電の買取価格は、滑り出しで実効あるように、収益性が高いものに設定されていたのが、2012年度のキロワット時40円だったものが、今年度は36円、来年度には30円台の前半になると言われるほど安くなってきた。ずさんな事業計画では失敗する可能性も高くなるのは確かだろう。太陽光発電は屋根設置型のものが主流となるだろう。10キロワットを越える規模のものは全量を買取(それ未満のものは自家消費分は買取対象にならない)になっているので、ハウスメーカーの中には片流れの屋根にして10キロワットを設置できる住宅も販売し始めている。また、太陽光パネルの値段はまだ下がるだろうから、住宅やビルレベルの設置は勢いを失うことはないと思う。この調査でも、14年度の投資額は製造業が41%減と大幅に減る一方、非製造業は5%増と増加基調を維持し、特に小売業は69%増と大幅な伸びを見込んでいて、セブン―イレブン・ジャパンやローソンなど各社が店舗や物流施設の屋根への太陽光発電の導入を計画しているということにもその兆候は見て取れる。太陽光の固定価格買取制度は初期の目標を達して,落ち着いた普及を維持する段階に来たのだと言える。遠からず,電気料金と買電価格の差が小さくなる可能性があり、蓄電池の価格が下がれば、自家消費と蓄電に使うやり方もドイツのように始まるかもしれない。