効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電の活躍

大寒波が米国の東部から中部を襲ったが、交通機関の混乱などの他に、発電所のトラブルが相次ぐ、あるいは、燃料の輸送が停滞するなどによって、停止する発電所が相次いだという。ところが、その時に強い風が吹き続けたために、一帯の風力発電所がフル稼動し、その出力で通常の発電所からの電力が少なくなったのを補うことができて、大停電を防止することができたそうだ。寒さの到来で電気ヒーターのスイッチが一斉に入り、電力需要が急増したから、もし風力発電が稼動していなければ、死者の数も大幅に増えた可能性もある。
今回のことで、電源の多様化が,系統の安定性を大きく上げることになることの証明になったとされる。本来電力事業者は風力発電を忌避するのが普通だったが、米国では次第に風力に依存するレベルが上がって行くにつれて、その利用を進めようとする姿勢になっているようだ。それには風の予測が可成りの精度で可能となり、設置量と設置場所の広さによって、出力変動が平準化されるということが実証されるようになったからだと言って過言ではなかろう。中西部の北では800万キロワット出たそうだから大したもの。送電系統のオペレーターは大いに助かったそうだ。日本でもこのようなことが想定できる時代が来るだろうか。