効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

バイオ燃料

バイオマス(生物系素材)を液体燃料に変換するプロジェクトに米国がかなりの予算を付けて促進しようとしている。何しろまだガソリン消費量の多い車が溢れているから、これをバイオ燃料に転換できれば、カーボンニュートラルとなる。バイオ燃料がガソリンと価格競争力を持つようになれば、米国は石油の自給ができるようになるかもしれない。
日本でも同様のプロジェクトが推進されていて、IHIグループの一つであるIHIネオジー・アルジが油分を大量に含む藻を100平方メートル規模の屋外設備で安定培養することに成功したと発表している。増殖のエネルギー源として太陽光のみを利用し、「安価で雑な方法」でも大規模栽培を可能にする手法を確立したということらしい。15年からは火力発電所に隣接した数千平方メートル規模の屋外試験プラントを設置し、研究を継続する計画だという。これまで、縦長の培養タンクを使っているものは聞いたことがあるが、平地の培養池で増殖が可能だとすれば、そのコストは大きく下がるだろう。ただ、火力発電に使えるほどの収量を確保しようとすれば大きな面積を必要とするだろうから、あまりケアーをしなくても増殖能力の高い藻を開発する必要がある。それに成功すれば、世界的に応用することができるだろう。現在は1リットル当たり500円の生産コストが掛かるものを、各種の技術開発をして100円以下のものに低減することを目標としているそうだ。成果が想定した計画通り出ることを期待したい。