効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ミドリムシのバイオ燃料、国際規格を取得

 ユーグレナ社が、これまで開発に苦心してきた、藻類の一種のミドリムシから搾った油を活用した航空機向けのバイオ燃料が世界で初めて国際規格を取得した。まだ高校生のグレタ・トゥーンベリさんが、ダボス会議に招かれて、世界各国から集まった首脳に、環境対応の遅れを強く非難したが、その前に、国連出席のために米国へ行くときに、地球温暖化ガスを排出するとして飛行機を利用しなかった。飛行機にも燃料をバイオマスにする方向に航空業界も動いている。それに対応する製品をミドリムシユーグレナ)から作ろうとしてきたのがベンチャーユーグレナ。取得したのは同社などが開発した製造技術で、8月にも実際の航空機での導入を目指している。バイオ燃料は従来のジェット燃料に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を減らせるため、環境に配慮した燃料として広がりそうだ。

 今回取得したのは、米国試験材料協会(ASTM)が定める「D7566」という規格で、全世界の民間機への供給が可能になる。ミドリムシ以外では、サトウキビなどを原料にした5つのバイオ燃料がこの規格に認められている。既にルフトハンザ・ドイツ航空などがこれらのバイオ燃料を使用し、世界20カ国で計20万回飛行している。今回のバイオ燃料は、ミドリムシと食品の廃用油を混ぜて燃料をつくる。ミドリムシは水と太陽光があれば培養できる、ということは、光合成で藻が増えるため、大気中の炭酸ガスを吸収するという効果もある。航空機用燃料としては、通常のジェット燃料と混ぜて使うが、CO2排出量を一定程度抑えられる。次第にジェット燃料の量を下げる方向に向かうことが期待されている。

 ミドリムシは、当面ユーグレナ社が運営する横浜市の実証プラントで製造する。最大で年間125キロリットル作れるだけだから、まだ試験用だ。同社は従来のジェット燃料に比べてCO2排出量が50%削減できるバイオ燃料をつくる商用プラントを2025年までに完成させる計画。稼働すれば現在の2000倍の生産能力を持つことになる。バイオ燃料はジェット燃料に比べて単価が高いのが課題だが、利用が広がればコストも抑えられ、価格も下がりそうだ。自動車のガソリンに混ぜることも世界的に拡大しつつある。運輸事業がバイオ時代に入ったと言えるかも知れない。

 

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