効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

北海道に6%以上の節電要請

政府は31日、今冬の電力需給見通しを受けて北海道電力管内に6%以上の節電を要請する方針を固めたと報じられた。これまで、今冬の需給バランスは日本全体で3%あるなど心配ないような記事が多かったのだが、矢張りと思わざるを得ない。北海道の発電設備容量が小さい、すなわち電力需要の規模は小さい。そこへ暖房に使用する電力需要が増えれば供給は難しくなる。全体として小さな需要に対して大きな節電を期待するのはかなり無理があるのではなかろうか。万一厳冬となって寒さが続いている時に大きな発電所がトリップすれば停電の可能性がある。今冬は原子力発電所を一基も稼働しない前提で需給を計算し、風力発電を初めて供給力に計上したそうだ。だが、風力発電を供給力に入れるということは、よほど背に腹を代えられない緊急事態になっているということだ。急に気温が下がった時に、北海道には必ず風がよく吹くというのならばまだ分かるが、もしそうだとしても、それは飽くまで平均であって、電力需要が急増した時に風を期待することはできない。北海道の電力供給安定にもし風力が貢献するケースが多いとすれば、これまで北海道電力がとってきた風力への消極的な態度を改める必要があるだろう。だが、それは春になってから言えることで、風力へ依存せざるを得ない危機的状況になっていると考えるべきだろう。