効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

夏の電力供給を下支えした自家発電

今日の日経が出した記事によると、この日記で以前何度か書いたことが裏付けられている。今年の夏、記録的な猛暑なのに電力なぜ足りた? という問いに対するものとして、日本で危機が起きにくい背景には“影の電力会社の存在がある”という指摘だ。鉄鋼、紙・パルプ、石油化学などの大手メーカーは、工場の廃熱などを利用して発電する大型の発電設備を持っている。大口自家発電施設者懇話会会員50社の発電能力は計1780万キロワットにも及ぶ。これは東北電力と同規模で、北海道電力中国電力を上回る。作った電気は自ら使うほか、余った分を電力会社に売ることもある。資源エネルギー庁電力需給・流通政策室長の井上悟志さん(45)によると、自家発電からの電力買い取りは増えている。全国で300万キロワット前後と、猛暑日をしのぐ助けになっているという。井上さんは「電力会社はこうした電力も使い、やっと夏を乗り切ったというのが実態です」と強調した。
エネ庁の11年の調査では、国内にある千キロワット以上の発電設備を合計すると5300万キロワットを超える。これは関電1社分の供給能力をも上回る。電力事業の自由化以降、こうした自家発電で生み出された電気を買い取り、大口顧客に販売する業者も増えている。このように大きな発電設備があることが、一般市民には詳細が知らされていない。電気料金の値上げ、起こるかもしれない停電への備えで、自家発設備は増えているし、その中には大規模なバイオマス発電も増えているから、国際収支の悪化を少しは緩和してくれている。このような分散型発電、特にコージェネの増加動向にはもっと注目しなければなるまい。
だが実のところ、こんなに自家発総量規模が大きいと知って驚いている。